Amazon Kindleおすすめの本「三島屋変調百物語事始」のレビュー・評判!

こちらの記事では、Amazon Kindleおすすめの書籍「三島屋変調百物語事始」を紹介しています!

Amazon Kindle「三島屋変調百物語事始」面白そうですよね。ただ読む前に他の人が読んだ感想を確認しておいた方が良いでしょう。

この記事では、「三島屋変調百物語事始」を実際に読んだレビューを載せています。ぜひご覧ください!

Amazon Kindleおすすめの書籍: 三島屋変調百物語事始

本作品は、「三島屋変調百物語事始」で始まる三島屋シリーズの4作目で、「日本経済新聞」2015年6月1日~2016年6月30日に連載されたものです。

2016年12月に単行本出版、2019年6月に文庫本が出版されています。 この三島屋シリーズは、江戸ものと呼ばれる歴史小説で、江戸神田町に袋物屋 (季節ごとの小物の製造・販売)を営む伊兵衛・お民夫婦のもとに、姪のおちかが 預けられるところから始まります。

おちかは実家が旅籠で、年ごろのきれいな娘ではありますが、壮絶な体験により、実家におられなくなった身の上です。 親切な叔父夫婦のもとでも心が晴れることはなく、奉公人と同様に働く毎日を過ごしてました。 

ところが、叔父の伊兵衛の留守中に代理でお客様の相手をしお話を聞いたことから心境の変化を生じ、以来、不思議話を持っているお客様”語り手”を一人ずつ招いてお話を聞いていく・・という内容です。

語り手一人のお話につき、一話完結型ですが、後々の話へつながる布石が各所にちりばめられており、非常に読みごたえがあります。  

本作品では、4話が収録されており、語り手も13歳の少女から小藩の元江戸家老まで 各年代、状況を生きている人々が登場してきます。  

各話の内容も、不思議であり恐ろしい部分もありますが、読後に温かみが残る作品です。  

作者は、宮部みゆきさんで、小説家です。  1987年「我らが隣人の犯罪」でオール読物推理小説新人賞を受賞し、デビューされています。  

以来、92年「龍は眠る」で日本推理作家協会賞長編部門、「本書深川ふしぎ草子」で吉川英治文学新人賞、 93年「火車」で山本周五郎賞、97年「蒲生邸事件」で日本SF大賞、99年「理由」で直木賞、2001年「模倣犯」で毎日出版文化賞特別賞を受賞、2002年「司馬遼太郎賞」、2008年英語版「BRAVE STORY」で  Batchelder Awardwoを受賞するするなど、数多くの実績を残しています。

「三島屋シリーズ」は、宮部みゆきさんがライフワークとして取り組んでいる作品で、今後も続編の発刊が注目されます。

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三島屋変調百物語事始

Amazon Kindleおすすめの本:三島屋変調百物語事始のレビュー①読んだきっかけ

宮部みゆきさんの作品は、いくつか読んでいて、作風が大好きな作品が多かったので、三島屋シリーズも読み始めました。

幸運だったのは、1年前、図書館にある三島屋シリーズのいくつかの作品の 中で、たまたま1作目の「三島屋変調百物語事始め」を手に取ったことです 。 

シリーズものとは知らず、ただ読み始めたのですが、この作品の登場人物の背景を詳細に説明しており、内容も非常に面白く、引き込まれるように最後まで 一気に読破し、このシリーズのファンになりました。 

それ以来、2作目、3作目と読み進め、4作目を読みたかったのですが、図書館には 置いていなかったので、しばらく読むのが途切れていました。

しかし、4作目(本作品)が2019年に文庫本出版されていることを知り、近くの 書店に足を運びました。

1件目の書店で本作品が並んでいたので即購入し読めたのは幸いでした。 ネット注文で届くまで待つ時間も惜しいくらい、このシリーズは続きが早く読みたかったので、書店で購入しました。

この作品を購入する際に、他にも宮部みゆきさん作品があり、何冊も欲しくなりました。 いつもの事ですが、宮部みゆきさんの作品は、はずれ感のあるものがなく、これまで読んだ本は すべて面白く感じていました。

ただ、単行本は金額的にも部屋の収納的にも余裕がないので、文庫本を買い集めているのですが それでも予算を考えると、そう何冊も買えません。

他にも、「龍は眠る」や「桜ほうさら 上・下」なども購入しようか迷いましたが、本作品を選び ました。  やはり、これまでシリーズものとして読み続けてきていたので、続編を読みたいという思いが強かった からです。 他の作品はまた次回に購入しようと思います。

Amazon Kindleでおすすめする三島屋変調百物語事始のレビュー②お気に入りポイント・満足な点

「三鬼 三島屋変調百物語四之続」について以下にまとめます。 ①お勧めできる点  一話完結型の話が数編収録されているので、隙間時間に読み進められやすいです。  

他の宮部さん作品もそうですが、背景についての詳細な描写で登場人物や情景が イメージしやすいので、どんどん読み進められます。

②好きなポイントや面白いと思った点など  お話の内容が、毎回種類の違う不思議もの・怪奇ものでありながら、読後に人間的な温かさ や清々しさを感じるお話が多く、読んだ後味が良い、というのが一番好きなところです。  

本作の中で一番温かみを感じた作品は、第二話「食客ひだる神」で、人と妖怪の温かい交流  や絆を感じた作品でした。

子のいない夫婦のもとに来た妖怪が、だだをこねる様子が可愛らしく,またそれを邪魔扱いしないで、家族のように接し、ともに共生できるように生活を変えていくという夫婦の在り方も素敵でした。

他にも、13才の少女が語り手となる霊体験(会いたかった故人が亡霊となってある場所に現れるのだが、その代償に生きている人が一人寝込んでしまう)など、大好きだった故人と嫌いな生者のどちらをとるかで みえる人間の本性・本根が興味深くもありました。

また、小藩の元江戸家老が話すお話も、内容的には重苦しいものでしたが、読後の爽やかさがあります。 元江戸家老の妹の身に起きた事件は、女性としてはとても痛ましく残酷なものでした。

読んでいても心が痛かったです。 その事をきっかけに元江戸家老が追いやられた山村での出来事も恐ろしいものでしたが、それらを乗り越え、今、おちかを前に話している元江戸家老(とその話にでてくる妹)が得た暮らしが穏やかであることが救いでした。

最後の展開は衝撃的でしたが、それでも後味のよい作品となっています。  本作は、すべてに、人間に対する温かさを感じるところが、気に入っているところです。

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三島屋変調百物語事始

Amazon Kindle三島屋変調百物語事始のレビュー③不満だった点

まず、宮部みゆきさんの作品はすべて大好きなので、不満や改善してほしい 点はほとんど思いつきませんが、不満というか要望的なものをいくつかあげます。 

本作品は宮部みゆきさんがライフワークとしている「三島屋シリーズ」の 4作目なので、このシリーズに対する要望です。 このシリーズは、1冊の本に4,5編の短編集が収録されている形で、続々と刊行されてきているのですが、99話まで書き終えたらシリーズを完結させるそうです。  

99話まではまだまだありますが、それでも99話で終わりと決まっていると思うと 、少し寂しさを感じます。

もちろん、百物語なんだし、百まで話すと恐ろしい現象が起こる?かもしれなから、最高99話まで、というのは分かるのですが、それでも完結したときは寂しいだろうなと思うのです。

それぐらい、このシリーズは大好きで読み応えがある作品集です。  また、本作品では、これまで話の聞き役として作品をひっぱってきたおちかの淡い恋が、 お相手の婚姻により終わりを告げます。

本シリーズでは、話の内容も面白いのですが、それぞれの話を聞きながら、それを肥やしとして精神的に成長していくおちかの様子もまた魅力の一つです。  

いいなずけと兄弟同然に育った男性との間に起きた壮絶な事件に巻き込まれ、後悔にさいなまれ自分に幸せになることを許さず、働きづめで心が凍っていたおちか。

語り手のお話を聞くことで心境が変わり始め、淡い恋心を持つまでに回復しました。  

その恋が終わり、なんだかこちらもがっかりというか、おちか頑張って!と応援したい気分になりました。 今後の続編で、おちかが別の恋を成就させ幸せになれるようなストーリー展開を期待します。

まとめ

購入したきっかけ・理由や実際に使用した感想についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

ぜひこちらの感想も踏まえて読んで見ることを検討して見て下さい!

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