こちらの記事では、おすすめの書籍「 七人の証人 」を紹介しています!
「 七人の証人 」面白そうですよね。ただ読む前に他の人が読んだ感想を確認しておいた方が良いでしょう。
この記事では、「 七人の証人 」を実際に読んだレビューを載せています。ぜひご覧ください!
Amazonでおすすめの書籍: 七人の証人
警視庁捜査一課の十津川警部は帰宅途中を襲われて誘拐されてしまいます。
彼が目覚めた時には見知らぬ無人島に連れてこられていました。
この無人島には彼以外にも7人の人間が誘拐されて連れてこられていました。
実はこの奇妙な誘拐事件を起こした犯人は1年前に起こった殺人事件で有罪判決を受けて刑務所で病死した男の父親でありました。
彼はこの無人島をその殺人事件があった街とそっくりに作っており、ここで事件の検証をしようとしているのでした。
十津川以外の7人の誘拐された人間たちはいずれもその殺人事件の関係者であり、十津川は公正な第三者として犯人に選ばれて連れてこられたのです。
誘拐事件の犯人は私設法廷を開いて事件の検証を行っていきますが、1人、また1人と証人たちが殺されていきます。
果たしてこの殺人事件の犯人は誰なのか、そして1年前の殺人事件の本当のところはどうだったのか… 書籍の作者紹介 西村京太郎:本名は矢島喜八郎。
日本の小説家、推理作家。1930年9月6日生まれ。
本書以外の代表作に「天使の傷跡」、「寝台特急殺人事件」、「終着駅殺人事件」などがある。
主な受賞歴は江戸川乱歩賞(1965年)、日本推理作家協会賞(1981年)、エランドール賞特別賞(2004年)、日本ミステリー文学大賞(2005年)など。
警視庁捜査一課の十津川警部や探偵の左文字進などのキャラクターを生み出した。
女流作家の山村美紗とは家族ぐるみの付き合いをする間柄であり、山村美紗が亡くなった時の未完作品を完成させる原稿を書いている。
Amazonでおすすめの 七人の証人 のレビュー①読んだきっかけ
この「七人の証人」という本を購入したきっかけは、私がパソコン関係の本と就職関係の本を5日ほど前に近くの古本屋に探しに行ったことがきっかけです。
そのお目当ての本を探し出して手に取り、そのついでに何か面白そうな作品がないかと推理小説本のコーナーに行ってみました。
店の中の小説コーナーでは福本和也氏や船戸与一氏といった私が全く知らない作家の作品が多く展示しておりました。
粘り強く探していった結果、ようやく西村京太郎氏の作品があるコーナーにたどり着きました。
この時の古本屋には本書以外の西村京太郎氏の作品では「十津川警部ダブル誘拐」や「十津川警部の事件簿」などすでに私が持っている本ばかりだったので迷いはありませんでした。
そして本書はブックカバー裏の解説を読んで、とても興味をひかれたために購入しました。
西村京太郎氏以外では山村美紗さんの作品が好きなのですが、この時には店には山村美紗さんの本は置いていなかったために購入はできませんでした。
私がこういった文庫本の小説を探す場合には直近でテレビ放送があった作品を探すようにしています。
もしそういう作品が複数あったのであれば迷うポイントにはなりますが、大抵の場合はそのように都合よく見つけることはできていません。
Amazonでおすすめする 七人の証人 のレビュー②お気に入りポイント・満足な点
この「七人の証人」のお気に入りのポイントは何と言っても事件の始まり方がとても強いインパクトがあることです。
正体不明の相手に誘拐された十津川警部が目を覚ますと見知らぬ無人島に連れてこられていて、しかも同じように誘拐された人間がほかに7人もいるという始まり方です。
さらにこの無人島をある殺人事件の現場そっくりに再現してしまうという犯人の突拍子極まりない行動には驚きを隠せません。
そしてこの誘拐犯人による私設法廷が始まっていき、事件の担当者ではなかった十津川警部が第三者として事件を検証していくというストーリー展開は見事としか言いようがありません。
1年前に完結していたはずの事件がこのような私設法廷の場で再検証がなされることによって新たな殺人事件が起こっていく展開には読者を自然と作品に引き込んでいくテクニックがあります。
この新たな殺人事件が起こることによってそれまでは事件の当事者ではなく、いわば第三者的な立場であった十津川警部が事件に本気に取り組んでいき、名推理を展開していきます。
そして十津川警部は見事に事件の真犯人を見つけることに成功するという物語の展開は起承転結がしっかりとしているベテラン作家さんの手腕を感じ取ることができる仕上がり方になっています。
Amazonで 七人の証人 のレビュー③不満だった点
この作品が1年前の殺人事件の七人の証人たちの証言の矛盾や証拠写真の不確かさを浮き彫りにしていくことが主眼になっているために、この無人島で新たに起こった殺人事件の方についての言及がなされていない点です。
物語は十津川警部の推理によって真犯人がわかって観念しての自白があるという部分で終わっています。
テレビでのサスペンス作品であればここから犯人が警察の取調室での質問に答えていき、画面ではその犯行シーンが展開されるのですが、そういった部分がまるでないのが残念であります。
真犯人が一体どの時点で犯行を決意したのか、その時の犯行シーンの状況がどうだったかなどの記述があればもっと面白い作品になっていたのではないかと感じます。
作品の中でこの新たな殺人事件の動機になるものは十津川警部の口から語られているのですが、やはり犯人の口から直接聞きたいという心理が働きます。
もちろん映像ではなく本の中の活字だけで表現するのは難しいかもしれないですが、あまりにもあっさりと作品が終わってしまったようには感じました。
さらに言えば事件の真犯人がわかっても無人島から出られない上に連絡もできない状況でもあったのでこの自白の後で誰がどのように行動したのかというのも記述が欲しかったとは感じます。
まとめ
購入したきっかけ・理由や実際に使用した感想についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ぜひこちらの感想も踏まえて読んで見ることを検討して見て下さい!