こちらの記事では、Amazon Kindleおすすめの書籍「影踏み (祥伝社文庫)」を紹介しています!
「 影踏み (祥伝社文庫) 」面白そうですよね。ただ読む前に他の人が読んだ感想を確認しておいた方が良いでしょう。
この記事では、「 影踏み (祥伝社文庫) 」を実際に読んだレビューを載せています。ぜひご覧ください!
Amazon Kindleおすすめの書籍: 影踏み (祥伝社文庫)
「影踏み」泥棒でありながらも、裏社会の闇をその明晰な頭脳と観察力で巧みに暴いていく探偵的な役割を果たす主人公・真壁修一と一卵性双生児で母親の無理心中に巻き込まれ死亡する弟・啓二が7つの事件を解決していきます。
啓二は既に死亡しているのですが、修一の耳から啓二の声が聞こえるのです。物語は兄弟2人の微笑ましい会話を中心に進んでいきます。なぜ修一に啓二の声が聞こえるのか、修一はなぜ泥棒をしているのかが、様々な事件を通して明らかになっていきます。
犯罪者の苦悩を描く悲しくも切ないハードボイルドな小説です。著者は警察小説で有名な横山秀夫で、1998年には松本清張賞・2000年には日本推理作家協会賞・2013年には本屋大賞第2位を受賞するほどの大ベテランです。その作品のほとんどが映像化され高い評価を得ています。またこの「影踏み」も山崎まさよし主演で2019年に映画化されています。
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影踏み (祥伝社文庫)
Amazon Kindleおすすめの 影踏み (祥伝社文庫) のレビュー①読んだきっかけ
横山秀夫が著者の「影踏み」は2003年に祥伝社から単行本が刊行された作品ですが、最初はその存在を全く知りませんでした。しかし、2019年11月15日に歌手である山崎まさよしさんや女優の尾野真千子さんが主演で映画が決定し、全国公開された作品でもありました。
丁度購入をしたのが映画化されるタイミングで、メディアでもよく取り上げられ、そのタイトルには聞き覚えがありました。そしてフラッと何気なく立ち寄った大型スーパーの書店で、文庫ランキング1位になっているのを見つけました。
書店の入り口にたくさん平置きされていて、興味をそそるポップもいっぱいで、書店でかなりプッシュされているような感じでした。映画化されるということはそれなりに面白い作品だろうと思い手に取りました。
すると作者の横山秀夫と言えば、難しくも熱い人間関係を描いた警察小説で人気というイメージだったのですが、この作品は、その真逆を行く「泥棒」を主役とした7つの短編からなる短編連作集だったのです。
しかもちょっとしたSF要素も入っています。短編は読みやすくてもともと好きだったのと、泥棒というダークヒーロが真実を暴いていくという内容に興味を惹かれて購入を決めました。
Amazon Kindleでおすすめする 影踏み (祥伝社文庫) のレビュー②お気に入りポイント・満足な点
主人公である真壁修一は泥棒でありながら、身の回りに起こる裏社会の事件をその頭脳と繊細な観察力からどんどん暴いていきます。そこに面白みを加えているのが、修一の中耳に住み着く双子の弟・啓二の存在です。
急にファンタジー感が出てきて初めは戸惑うのですが、読み進めていくうちにその理由は判明し違和感はなくなっていきます。またそこに「影踏み」というタイトルの意味が隠されていて、双子は光と影のようにお互いの影を踏み合うように生きているという内容の奥深さを感じます。
そのキャラクター設定も魅力的で、修一はクールでぶっきらぼうなのに、優しくて仕事(盗み)が出来るダークヒーロー的存在で男女ともに惚れてしまうこと間違いなしです。
一方啓二は兄を慕い、常に心配する心優しい性格で好感がもてます。そして何より私が読み応えがあるなと感じたのは、裏社会の繋がりから明らかになる泥棒たちの手口の多さとその隠語です。
犯罪であるにも関わらず、そのやり口は必殺仕事人ばりのカッコよさがあって勉強になります。7つの短編1つひとつの事件は緻密に構成され、予想だに出来ない展開やつながりを持って、読者をあっと驚かせてくれること間違いなしです。
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Amazon Kindle 影踏み (祥伝社文庫) のレビュー③不満だった点
母親の無理心中によって死亡した双子の弟・啓二が、兄の真壁修一の中耳に住み着いて会話が出来るという点は違和感をもちながらも、なんとなくごまかしながら読み進めることが出来るのですが、なぜそうなったのか、その理由が弱い気がします。
啓二は頭が良かったのに、受験に失敗したことをきっかけに落ちこぼれ、盗みを働くようになります。それに悲観した母親が無理心中をはかり、重なり合うようにして死亡してしまいます。
そこから修一も泥棒家業を始めるんですが、私は初め弟の無念や助けられなかった自分に対する後悔が妄想を生んでそうさせているのかと予想していました。でも結局、啓二の声は妄想ではなく本物でした。
おそらく啓二が無理心中の真実を大好きな兄・修一に打ち明ける為だったというよくわからない展開になります。また修一が泥棒を続けている理由は、母親を弟に奪われたことからくる嫉妬という何だか幼稚な設定で、なんだか物足りなさを感じました。
また修一に思いを寄せていた久子という女性も作品中に何度も登場しますが修一は啓二が好きだった相手でもあったことから、遠慮をしていました。なので啓二が消えた最後では2人の結末が描かれても良かったのですが、なかったのでモヤモヤしてしまいました。
まとめ
購入したきっかけ・理由や実際に使用した感想についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ぜひこちらの感想も踏まえて読んで見ることを検討して見て下さい!
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