こちらの記事では、書籍「 すみません、ほぼ日の経営 」を紹介しています!
同署は、かの有名なコピーライターの糸井重里さんが、ご自身が経営される「ほぼ日」の立ち上げについて語った書籍です。
以下、読んだレビューを書いています。ぜひご覧ください!
おすすめの書籍: すみません、ほぼ日の経営
「ほぼ日」関連の書籍としては、「ほぼ日刊イトイ新聞の本」があります。初版が2001年4月となっています。
こちらは「ほぼ日」の立ち上げ当時のドキュメンタリとして、糸井重里ご自身が執筆されています。
一方の「すみません、ほぼ日の経営。」の初版は、2018年10月。「ほぼ日」を運営する会社として十分大きくなり、同社が上場を終えた後の、川島蓉子のインタビューとなっています。
前者で、糸井さんの当時の問題意識を、後者を、その問題意識の発展&成果として読むことも可能かもしれません。
本人の執筆と、インタビュー記事の違いを読む楽しさもあるかも知れません。
糸井重里 コピーライターとして数々のコピーを生み出しており、他の作品は「不思議大好き」「おいしい生活」などがあります。
矢沢永吉の「成り上がり」の取材・編集、沢田研二、矢野顕子、忌野清志郎といった多くのアーティストの歌詞も手掛けています。
エッセイ、小説、ゲーム制作など数々の創作活動を行っています。
2000年前後からはウェッブサイト「ほぼ日」に傾注。
会社として「ほぼ日手帳など」数々の人気商品を世に送り出しています。
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すみません、ほぼ日の経営
すみません、ほぼ日の経営 のレビュー①読んだきっかけ
コピーライターと言えば、誰を思い浮かべますか ?
その問いに対して、多くの人は糸井重里と答えるでしょう。
そして、かつてのコピーライター・ブームが終焉を迎え、きら星のようなコピーライターたちの中で生き残ったのも、やはり糸重里なのですが。
ただし、糸井さんはコピーライターというよりむしろ、「ほぼ日」の主催者として、さらには上場企業の社長として、その活動を広げてきた。
そう言った方が正しそうです。
本書は、なぜ糸井さん一人、立場を変えながらも、生き残ったのか、できれば、それについて自分なりに、何かをつかみたい、そういう気持ちから手にとったのだと思います。
ちなみに、本書の聞き手である川島さんも「経営者の道を極めようとするクリエイターは、実は極めて少ない」「才能あふれるクリエイターの大半は、優れた作品を生み出すことにエネルギーを注いでいる」など、「まえ書き」で、ややそれに近いことを述べられています。
本書を知ったのは、NewsPicsだったと記憶しています。同ニュースサイト上の糸井さんの記事を読み、(たぶん)その中で本書が紹介されていて。即、Amazonで購入したように思います。
折に触れて、本書を読み返しています。個人的には再読していく一冊だと思っています。
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すみません、ほぼ日の経営
すみません、ほぼ日の経営 のレビュー②お気に入りポイント・満足な点
「よい」「悪い」という価値判断がある。
これが、集団になれば党派になる。
ここで言うイデオロギーは、そういう意味です。
それに対して、糸井さんは(たぶん)こういう感じが嫌いで、「好き」という感覚は思っている以上に大切なんだぜ、と言い続けてきた人だと思っています。
コピーライターブームの際には、「広告=感性」論が盛んに言われましたが、要は、感性とは「好き」ということなんですね。
本書でとくにアンダーラインしたのは、この点です。ちゃんと言語化されています。
このへんを読めたことは、個人的には十分だと思っています。参考のため、27ページを要約します。
「いい」「悪い」の判断では、「いい」を選ぶので、みんなが同じになります。それに対し、「好き」は魅力の分量がたっぷりあります。
そして、「好き」「嫌い」を十分に考えることは大切です。そして、そのことを仲間に問い続ける云々…」(以上、要約)
「いい」「悪い」で党派を組むことは、昔からあったわけだし、現在、それにより各国の国内が分断されたりしています。ネット上の議論も同様です。
で、一方では、AIや統計の重要性が盛んに言われてます。こちらはデータ本位で「いい」「悪い」を区分する方法..ですよね。
それに対して、本書は、「好き」「嫌い」という、まったく違うユニークなアプローチとして読めるわけです。
すみません、ほぼ日の経営 レビュー③不満だった点
糸井さんはインタビューの名手だと言われています。
なので、逆にインタビューするのは、かなり勇気が必要だったと思います。
また一方で、インタビューの資料の読み込みは、かえってインタビュー内容を狭めてしまいます。
そう考えると、糸井さんについて知らずに無鉄砲にやった方が、面白い内容になるのかもしれません。
ちなみに前出の「ほぼ日 イトイ新聞の本」では、出版社の人でもなかなか会えない人たちに学生たちがインタビューする立花ゼミ(東京大学)について触れられています。
下手なインタビューが逆に面白い記事を生み出すという主旨です。
もっとも、これは学生だからできることでしょう。
現実には、インタビューを受ける方は「もっと勉強して来てよ」というふうに思うはずです。
上手にやる。
しかし部鉄砲な質問をする。
この二律背反の聞き方ができたら、もっと幅のある内容になったかも、という気がしなくもありませんね。
とても、難しいですが… 糸井さんの他の著書でも、言葉を大上段に構えることに対する警戒を感じます。
本書でも、「言葉に合わせるためになにかをするのではなく」「なにかをするためにある」という発言があります。
本書の「好き」「きらい」の大切さに加え、着目した箇所です。
できれば、この点を、もうすこし広げたり深めたりしながら、紹介していただきたかった。これ、あえて言えば、です。
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すみません、ほぼ日の経営
まとめ
購入したきっかけ・理由や実際に使用した感想についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
見てきた通り、特徴は以下の通りです。
- コピーライターとして著名な糸井重里の語りが読める!
- 上場企業である「ほぼ日」立ち上げ時について語った書籍!
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