おすすめの本「十津川警部の事件簿」の感想・レビュー!

こちらの記事では、おすすめの書籍「 十津川警部の事件簿 」を紹介しています!

十津川警部の事件簿 」面白そうですよね。ただ読む前に他の人が読んだ感想を確認しておいた方が良いでしょう。

この記事では、「 十津川警部の事件簿 」を実際に読んだレビューを載せています。ぜひご覧ください!

おすすめの書籍: 十津川警部の事件簿

西村京太郎氏による短編作品集であり、西村作品でのシリーズキャラクター、警視庁捜査一課の十津川警部の活躍を描いています。

内容ですが、「甘い殺意」、「危険な賞金」、「白いスキャンダル」、「戦慄のライフル」、「白い罠」、「死者に捧げる殺人」という6つの短編作品が収録されています。

「甘い殺意」はパン屋の配送員の男とパン屋の女主人の男女関係から起こる事件の話であり、「危険な賞金」は殺された医者の犯人逮捕に懸賞金500万円をかける話です。

「白いスキャンダル」はエリート社員の不倫から起こる事件、「戦慄のライフル」は射殺事件を起こした射撃のプロを誘拐して人殺しに利用しようとする男たちの物語です。

「白い罠」は会社の課長夫人が殺された事件で疑いをかけられる同僚3人の話、「死者に捧げる殺人」は野球場で行われた殺人事件の話です。

書籍の作者紹介 西村京太郎:本名は矢島喜八郎。日本の小説家、推理作家。1930年9月6日生まれ。

本書以外の代表作に「天使の傷跡」、「寝台特急殺人事件」、「終着駅殺人事件」などがある。

主な受賞歴は江戸川乱歩賞(1965年)、日本推理作家協会賞(1981年)、エランドール賞特別賞(2004年)、日本ミステリー文学大賞(2005年)など。警視庁捜査一課の十津川警部や探偵の左文字進などのキャラクターを生み出した。

女流作家の山村美紗とは家族ぐるみの付き合いをする間柄であり、山村美紗が亡くなった時の未完作品を完成させる原稿を書いている。

おすすめの 十津川警部の事件簿 のレビュー①読んだきっかけ

この「十津川警部の事件簿」という本を購入したきっかけはプライベートで忙しくて時間が取れない時期があったのが、少し余裕のある時間ができた時に久しぶりに西村京太郎氏の作品を読んでみたいと考えたのがきっかけであります。

と言ってもできるだけ安く買いたいので近くにある古本屋に探しに行きました。

私は面白い長編作品だとほかにするべきことがあってもつい夢中になってしまって読み込んでしまうことがあるので、家にいる短い時間、あるいは通勤電車の中ででも読めるような短編作品集を探しました。

店の中の小説のコーナーには私の知らない作家の名前が多く並んでいました。

どうにか西村京太郎氏の作品が並んでいるコーナーに行って本を探し出しました。

西村京太郎氏の作品はいくつか面白そうなものがありましたが、短編集というのは珍しいのかあまりないみたいです。

そんなわけでやっと探し出したのが本書「十津川警部の事件簿」だったというわけです。

他に購入を迷う本があるとすれば自分の好きな赤川次郎さんや東野圭吾さんと言いった作家さんの作品かあるいは、直近でテレビ番組で放送された作品の原作なのですが、そういう本も見当たりませんでした。 なのでこの1冊だけを購入しました。

おすすめする 十津川警部の事件簿 のレビュー②お気に入りポイント・満足な点

この「十津川警部の事件簿」には6つの短編作品があるので、それぞれ楽しめるのですが、一番のお気に入りは「白い罠」という作品です。

この作品では会社の同僚である3人の男性が、会社の課長夫人殺しの疑いをかけられます。

この殺人の動機はこの3人の内の1人がこの課長夫人と不倫関係にあって、それが課長にばれてしまう前に殺してしまおうというものです。

そして犯人は色々と知恵をめぐらしてまんまと成功に近づくのですが、それに疑問を感じた十津川警部が解決に導くまでの過程が切れ者という感じを与える作品であります。

「甘い殺意」は本のブックカバーに解説が書かれている作品ですが、パン屋の女主人が殺され、パン業者の男性が疑われます。

このパン業者の男性はパン屋の女主人と肉体関係があったのですが、女の方が別のパン業者の男性に乗り換えたことから事件が始まっていきます。

女主人を寝取られた男はある復讐を思いつくのですが、これが事件を複雑なものにしていきます。

そして十津川警部の部下の亀井刑事が当惑しているところにアドバイスをする十津川警部の頭の良さが発揮されている作品になっています。

「白いスキャンダル」はエリート社員が単身赴任先である女性と不倫関係になり、その女性が自殺してしまったことを正体不明の相手から脅迫されることから始まります。

そしてこの脅迫をしてきた人間が殺されてしまい、このエリート社員が疑われることになるのですが果たして事件の真相は… この作品に関しては十津川警部の頭の良さよりも犯人の執念が恐ろしいサスペンスになっていて盛り上がっています。

「死者に捧げる殺人」は一見無関係に思われた3つの殺人事件が見事に1つの線につながる見事な展開があります。

6つの短編中で一番のページ数を使っていて読みごたえがあります。 「危険な賞金」は殺人事件の犯人を探し当ててくれたら懸賞金500万円差し上げるという突拍子もない発想から始まっていく展開がとても面白いです。

十津川警部の事件簿 レビュー③不満だった点

6つの短編中で「戦慄のライフル」という作品だけは少し出来がイマイチだと感じます。

というのはこの作品には推理、謎解きの要素が皆無であるからです。 作品の内容を説明していきます。

照準鏡つきのライフルで殺人事件を起こした元自衛隊員の射撃の名手がいました。

この射撃の名手の男はライフルを持ち出そうとしたことが理由で自衛隊を追い出されてから工場に勤務し、猟銃を照準鏡つきのライフルに作り替えてその性能を試すためだけに2人の人間を射殺していました。

逮捕されたこの男が護送中に拉致されるのですが、拉致した男たちの目的はこの男の射撃の腕でありました。

そして物語はこの拉致した男たちの正体暴きと誰をターゲットにして殺そうとしているのか、また射撃の名手を使わないといけない状態なのかの謎解きに移っていきます。

そして何とかしてそのターゲットをつきとめ、犯行が行われて犯人を追っていくところで終了してしまっています。

この犯行後の死体の検証などのシーンも一切ありません。 この作品は本という活字ではなく、テレビドラマや映画などでやれば射撃のシーンなどが見られて面白いかもしれません。

ただ本という活字で表現した場合は正直見どころがわかりません。 犯人推理の要素もないですし、あまり面白い作品とは言えません。

まとめ

購入したきっかけ・理由や実際に使用した感想についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

ぜひこちらの感想も踏まえて読んで見ることを検討して見て下さい!