「かがみの孤城」の感想・レビュー!手に汗握る展開でおすすめの作品!

こちらの記事では、書籍「かがみの孤城」を紹介しています!

作者の辻村深月さんは、2004年の第31回メフィスト賞を受賞した『冷たい校舎の時は止まる』でデビューし、その後、2012年の第147回直木三十五賞を『鍵のない夢を見る』で受賞した人気女流作家です。

学校で嫌がらせを受け、引きこもりとなった中学生の安西こころが、家の自室で息を殺すようにして毎日を過ごす中で出会った、不思議な体験を描いています。

以下、読んだレビューを書いています。ぜひご覧ください!

おすすめの書籍:かがみの孤城

今回ご紹介する作品は、2018年第15回本屋大賞受賞作・辻村深月さんの『かがみの孤城』です。

学校で嫌がらせを受け、引きこもりとなった中学生の安西こころが、家の自室で息を殺すようにして毎日を過ごしています。

そんなある日、突然部屋にある鏡が光りだします。驚いたこころが鏡に触れると鏡の中に体が吸い込まれていきます。

たどり着いた「そこ」には、訳アリな様子の7人の同じ年頃の男女が集められており、オオカミ様の指示で宝探しを始めることになります。

期限は、来年3月30日です。その日までにお宝が見つかれば、1つだけ願いが叶います。

もしお宝が見つからない場合は、容赦なく「ここ」は閉鎖されてしまいます。7人はそれぞれが好きな時に「ここ」へやって来ます。

そして様々な出来事が起こります。もうすぐ3月30日になりますが、お宝は見つかるのでしょうか。

辻村深月さんは、2004年の第31回メフィスト賞を受賞した『冷たい校舎の時は止まる』でデビューされました。

その後、2012年の第147回直木三十五賞を『鍵のない夢を見る』で受賞し、人気女流作家となります。

2014年『島はぼくらと』、2015年『ハケンアニメ!』、2016年『朝が来る』が、続けて本屋大賞の候補となり、2018年にこの作品で本屋大賞受賞を受賞します。

これからも、多くの作品を発表されると思いますので、注目したい作家です。

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かがみの孤城 レビュー①読んだきっかけ

本屋大賞が発表されてから気になっていた作品でした。

しかし、当時は辻村さんの作品を読んだことがなく、後回しにしていました。

そんなある日、図書館で辻村さんが書かれた『東京會舘とわたし』が「本日返却された本」のコーナーにあるのを見つけて、借りて読み始めると一気に読んでしまうほど、感動の物語でした。

そこで、以前から気になっていたこの作品を読んでみようと思い図書館で探しましたが、予約が多数入っていて借りるまでにかなりの時間を要するとのことでした。

1年以上たった今でも人気がある作品と知り、ますます読みたくなりました。

そうなると、気になって気になって仕方がなくなり、とうとう駅中にある本屋で乗り換え途中で購入しました。

普段は文庫コーナーに行き色々物色しますが、その日は他の本には見向きもせず、一直線に単行本が並ぶコーナーへと行き、1冊だけあった『かがみの孤城』を手に取りました。

出版から日が経っていたので、平置きはされておらず棚にちんまりと収まっていました。購入までにかかった時間は、10分程でした。

焦がれていた人に会ったような嬉しい気持ちでいっぱいになり、その日から読み始めました。それからは続きが気になり、一気読みしました。

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かがみの孤城 のレビュー②お気に入りポイント・満足な点

鏡の中の城を取り仕切るオオカミ様は、フッと現れ、フッといなくなる不思議な存在で、敵か味方か最後までわからないのですが、ここに集められた7人を陰ながら見守っている姿は、何となく暖かいものを感じます。

この7人の男女はそれぞれが様々な悩みを抱えており、仲良くなれそうでなれなかったり、離れていても心配していたりとお互いを意識しつつ、毎日鏡を通って城へやって来て自由な時間を過ごしています。

あっという間に時間が過ぎて、3月30日の期限まで残り少なくなってくると、大きな事件が起こります。

この場面がハラハラドキドキの連続で、手に汗握るほど興奮したことが印象的です。

またそれぞれが、事件に対して真摯に接する場面はグッとくるものがあり、大好きな場面です。

自分のことだけではなく、仲間のことを一番に心配する姿は、普段の自分がどうなのかを考えさせられました。

この作品は、中学生を主人公としています。

この中学校生活は3年という短い時間ですが、人生の中では重要な時間といえる期間です。感情が大人になり切れず、子供でもなく、俗に言う難しい年ごろです。

自分の中学生時代がどうだったかも振り返りながら、ありえないこととはわかっていながらも、不思議な体験をした彼らが羨ましいなあと思いました。

かがみの孤城 レビュー③不満だった点

面白い作品だったので不満な部分はないのですが、あえて言うならば鏡の中の城の様子をもう少し描写してほしかったことです。

読書は想像する楽しさがあるので、これでいいという意見もあると思いますが、他の作品では部屋の見取り図が添付されていることもあります。

この作品にも見取り図をつけていただければ、さらに楽しく読み進めることが出来ること間違いなしです。

ほかに改善してほしいところを考えてみましたがお気に入りの作品なので、見つかりません。

そこでここからは、辻村さんに対しての要望を書きたいと思います。複数の主人公が出てくる作風で、様々な視点で物語を紡いでいかれます。

そこで、わき役が存在しない誰もが主人公であるフィギュアスケートの世界を主題とした物語を書いてほしいです。

オリンピックという最高の舞台で、一番輝く演技するために様々な努力をし、涙を流し、歯を食いしばりながら切磋琢磨する選手の壮絶な生きざまを私たちに見せてほしいと願います。

選手はもちろんのこと、コーチ、振付師、ライバル、友人、家族、スケート場で氷を管理する人、本当に様々な人々の努力の結晶が、フィギュアスケートの世界を創り出しています。

そこに焦点をあてた感動のストーリーを楽しみにしています。

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まとめ

購入したきっかけ・理由や実際に使用した感想についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

見てきた通り、特徴は以下の通りです。

  • メフィスト賞など受賞歴がある作者による人気作!
  • 手に汗握る展開で読んでいて大興奮!

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